20時間目 一番遠くの宇宙から世界の通貨を見ろ
ついに藤田家の財産をめぐって孝史VS慎司の3番勝負が始まりました。第一弾の対決はFX。Foreign Exchangeの略で外国証拠金取引のことです。各国の為替レートの変動を予測し運用を行う為替取引の取引手段の一つです。1998年から開始された比較的新しい資産運用です。プロの投資家ばかりでなく、会社員や主婦からも人気を集めている外国為替取引FXとは?
為替の市場は世界で一番スケールが大きい
外国為替市場の一番の特徴は、為替や債券などの他の金融市場に比べ圧倒的な取引量がある世界最大の市場であること。どのくらい大きいかといえば、外国為替の1年間の取引高は、世界の株式市場の取引量の約20倍、世界の貿易金額の約60倍と、間違いなく世界で一番大きな取引規模です。ちなみにその取引量は約1000兆ドル(12京円=120,000兆円)と言われています。日本円の表記になると全く理解できないほどの規模の大きさを感じてもらえたと思います。だからこそ一番遠くの宇宙から鳥のような位置から通貨を見なければ大きな流れを見ることができません。
為替取引は難しい?
宇宙から鳥のような目を持つことや、世界経済に精通していないといけないとか、政府や中央銀行の政策に注視をしていなければ取引をできないとか難しく思う人が多いかもしれません。確かに株式投資と比較するとそのイメージはあるかもしれません。株式を発行する会社をイメージすることは簡単かもしれませんが、一方で、為替取引の中心になる各国の為替レートをイメージすることは簡単ではありませんし、また、米ドルと円の関係を同時に考える必要があるとなるとますますその印象が強くなるかもしれません。
しかし、あまり難しく考える必要はないと思います。まずは、単純にドルが強くなりそうなのか、円が弱くなりそうだとか、ユーロが怪しいなぁなど大きな印象を持つことが大切です。それは、なぜでしょうか。それは、通貨別の外国為替シェアを見ればわかります。世界1位が43.5%のアメリカ、2位が16.7%のユーロ、3位が11.5%の日本になります。つまり、約71%が上位3カ国で占められている為替の取引です。この3つの国の通貨が強くなるか、弱くなるか、それに関する情報を収集し、イメージすることだけで、まずは為替市場の大きな流れを把握できると言えます。
為替市場は大きいけれど、3つの通貨が取引の多くを占めているので、それほど複雑で難しいわけではありません。
要点を押さえてちゃんと学ぶと最も成果が出やすいと言われる為替市場。3つの通貨のツボを押さえろ。