5時間目 投資は歴史から学ぶのが王道!真摯に学ぶ


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投資部での活動をスタートした孝史は、投資部の主将である神代圭介から投資には戦略が必要であることを諭されました。しかし、圭介は何をすべきか孝史には指示をせず、自分で考えろとだけ指示を出しました。孝史は、先輩部員の手助けで投資部の歴代OBが記した投資記録やノートを見ながら戦略を学んでいきますが、本日は歴史から学ぶ大切さをお伝えしたいと思います。

歴史は繰り返す!

孝史は、投資部の書庫に明治・大正・昭和・平成の時代の節目にどのような投資が行われたか詳しく記録されている貴重な教材があることを教わりました。孝史は、これからこの教材を通じて多くのことを学んでいくのですが、世界の投資家や富裕層も同じように歴史や記録から投資戦略の多くを学んでいたようです。

アメリカの投資家ジェシー・リバモアは、1929年の暗黒の木曜日に空売りで1億ドル(現在の価値では5000億円程度)を超える利益をあげた伝説の投資家です。彼の生き方は破天荒で、結婚は3回、破産は4度とユニークな経歴を持ち投資家列伝に深く名前を刻んでいますが、彼は歴史から学び莫大な利益を得ていました

少し歴史的な話をします。1929年10月24日の木曜日、ニューヨーク株式取引所で空前の株価大暴落が発生しました。世界恐慌のきっかけとなったこの日は、のちに暗黒の木曜日と言われるようになりましたが、その日以降、1932年7月8日までの約3年間で株価は約89%も暴落し、米国は奈落の底まで突き落とされました。
暗黒の木曜日までのアメリカといえば、フーヴァー米国大統領による「永遠の繁栄」という自画自賛の言葉に象徴されるように、株式市場に莫大な資金が流れ込み1924年から約5年にわたり株価は沸騰し続け、ダウ工業平均は約5倍になり、まさに我が世の春を謳歌していました。この5年間、個人投資家は莫大な借金をして株式に投資に酔いしれ、また、銀行は製造業などにお金を貸して金利を稼ぐことより株式に投資するほうが儲かると安易に株式投資を増やし続けました。
ちなみに、この過剩な資金を供給したのは、FRB(米国の連邦準備委員会:中央銀行に値する)によるもので、1921年半ばから1929年半ばにかけて、お金の量を約60%も増加させ、このバブルを助長しました。この大暴落の大きな原因は未だにはっきりしたものはありませんが、お金がじゃぶじゃぶとあふれた株式市場は崩壊しやすく、ちょっとしたきっかけで暴落したのではないかといわれています。

さて、このだれも予測をしていなかったブラックサーズデー(暗黒の木曜日)を予測し巨額の富を手に入れたリバモアは、歴史からこの暴落のヒントを得ていたようです。「ウォール街に、あるいは株式投資・投機に新しいものは何もない。ここで過去に起こったことは、これからもいく度となく繰り返されるだろう。この繰り返しも、人間の本性が変わらないからだ。人間の知性の邪魔をするのはつねに、人間の情報であり情動である。私は以上のことを確信する」

つまり、人間が関わっている株式市場は、人間の本性が変わらない限り同じことが繰り返される。人間の本性が変わることはこれからもないので、私たちの未来にも同じことが繰り返され、歴史は繰り返すということを察して、バブルは必ず崩壊すると信じ大勝利を収めました。

相場は、「「相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中に育つ、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えてゆく」を永遠に繰り返します。これは、相場は大幅に下落している最中、つまり悲壮感の強い時に強気相場は芽生え始め、それでも大幅な下落による傷が癒えない多くの人が、まだまだ懐疑の目で株式市場見ているときに株価は上昇しはじめ、市場全体に安心感が広がり多くの人が株を買い始めると幸福な人が多くなり絶頂感に支配された時に、相場は終わりに向かい泡がはじけて消えてゆくということを伝えています。
これまで幾度となく繰り返されてきたこの循環は、投資家には広く知られています。それでもいつも忘れられてしまうのは、人間の本性が変わらないからです。そして、その変わらない本性は “欲” です。だからこそ、世間で「今回は今までと違う」という話が出てきた時は冷静に歴史を思い出してください。このセリフが聞こえ始めたら要注意です。歴史は繰り返されるのです。

今日の鉄則!
歴史は繰り返す。

→ 株式投資の世界では必ず歴史が繰り返されます。今回は違うというケースはないことは歴史が証明しています。株価が堅調に推移している時こそ、気を引き締める必要があります。