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27時間目 ひとつのシナリオにこだわるな!


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投資に一番大切なことは未来を予測する力

 孝史は相変わらず圭介にいつも怒られています。圭介は孝史に対して、ある時は「投資を勉強しろ」と言い、ある時は「投資を勉強しても何の意味もない」と矛盾だらけの発言を繰り返しています。そこで、孝史が矛盾を指摘すると「この矛盾を解き明かせないようでは部室に出入り禁止」と言われました。孝史は困惑しながらもどうにか答えにたどり着きました。その答えは、「投資に一番大切なことは未来を予測する力」というものでした。

過去の事例や鉄則を学ぶのは未来を予測するため

 投資において過去の歴史を学ぶことは大変重要なことです。この学びを怠る人に成功者はいません。でも、歴史を学ぶことだけで満足した人には成功者はいません。成功するためには、歴史を学び、それを糧に未来の予測をする力を身につける必要があります。この答えに圭介は、たどり着いたのです。

 ヘッジファンドの先駆者で、ジョージ・ソロスと共に世界最強のヘッジファンド、クォンタム・ファンドを設立したジム・ロジャーズも同じような答えを得たようです。「投資家として成功したいなら、歴史や哲学を学んだほうがいい。歴史書や哲学書から歴史的教訓に学び、ものごとに対する洞察力を磨く。そうすれば大局をつかむことができるし、将来の変化も予測できる。
また、「私のヘッジファンドが成功したのも、ほかの人が目もくれないようなところに投資したからです。当時はまだ、たとえば日本に興味を持つ投資家は非常に少なかったのですが、二人とも海外に目を向けていました。今振り返ると、多額の借り入れがあっていつ倒産してもおかしくなかったのですが、将来の選択が正しかったので利益を得ることができたのです。」と未来の予測する力が利益の源泉であることを語っています。

 クォンタム・ファンドは、なんと10年間で3000%を超える運用成績を残しました。また、1987年に起きた史上最大の暴落と言われるブラックマンデーや、日本のバブル崩壊を的中させた、先見性が伝説になっていることから、予測力の高さがうかがえます。

未来の予測の立て方

 さて、実際に未来の予測をするためにはどうすればいいのでしょうか。まずは、「こうなる」というシナリオを立てることです。今現在、できる限りの知恵を絞りシナリオを立てましょう。しかし、残念ながらそのシナリオは、いかに完璧に準備しても予定通りには行きません。それは、シナリオはあくまでも仮定を元に作られたもので、仮定はかなりの確率で崩れる性質を持っているからです。そこで、次に大切になるのは、時間とともにシナリオを修正し続けることです。実際にジム・ロジャーズも、ころころとシナリオが変わることで有名です。ある時は日本株買いと言っておきながら、突然日本株を売却したりします。また、金を買うべきだと言ったかと思えば、突然買うべきではないといったことが日常茶飯事です。あなたにも、未来の予測シナリオを立てて、実際に行動を起こし、行動しながら修正することを繰り返しながら新たな未来を予測してほしいと思います。投資や勝負の鉄則に「機先を制す」という言葉があります。これは、完璧になることを待たず先に動く事の大切さを伝えた言葉です。私はこの言葉の中には、シナリオは修正されることが大前提だから、先に動き出し、そして修正をしていけばいいという意味が含まれているように思っています。

今日の鉄則!

→ 歴史を学び未来を予測する。とても大切で、とても難しいことです。投資に関わる以上、この極みを目指しましょう。
⇨ 投資の歴史や知識のみで満足している人がいます。大切なのは未来を予測する力です。