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14時間目 世界最強の頭脳集団ヘッジファンド(前編)


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世界最強の頭脳集団ヘッジファンド

投資部の定例会議に初めて参加した孝史は、道塾投資部の運用スタイルはヘッジファンドだと説明を受けました。そしてキャプテンの神代から「運用と我々の投資は違う」と伝えられ、年金基金や金融機関のリスクを分散した資産を減らさないことを目的とした運用と、絶対リターンを追求するヘッジファンドの投資とは異なるという説明を受けました。ヘッジファンドとは、そしてその凄さとは。個人投資家が成功するために欠かせないヘッジファンドのアプローチを丸分かりにします。

絶対収益を目指すヘッジファンド

前回、ボロ株の探し方をご紹介しました。実は、個人投資家以外でこのボロ株へ投資をする投資家はヘッジファンドのみです。他人のお金を預かっている年金基金や通常の投資信託などは基本的にボロ株への投資を行えません。でも、ボロ株に投資できるヘッジファンドも実は他人のお金を預かって運用しています。ではなぜ、同じように他人のお金を預かっているのにヘッジファンドだけがボロ株などに投資をできるのでしょうか?それは、ヘッジファンドの成り立ちと投資方針が年金基金の運用スタイルと大きく異なるからです。

ヘッジファンドの成り立ち

ヘッジファンドは富裕層や一部積極的な機関投資家の資金を預かり、その資金をさまざまな投資先に振り分けます。また、多くのヘッジファンドはそのような他人からの資金に加えてファンドマネージャー自身が自分の資金を同じ口座に預けて他人の資金と自分の資金を一緒に運用しています。それは、他人の資金を預かる際に自分のお金も同じファンドで運用しますと伝えると説得力が上がるからだと言われています。業界ではセームボードと言われています。これは、お金を預ける投資家からすると、お互いの資金が同じボートに乗っていることで、“ファンドマネージャーは自分のお金を失わないように必死で運用するだろうと思えるわけです。だから、そこには利益相反はなくなるのでファンドマネージャーを縛り付けることなく自由な裁量をあげてより良い成績を目指してもらう方が得策”となります。その結果、ヘッジファンドは積極的にボロ株へ投資していくことになります。

ここでヘッジファンドのファンドマネージャーの目標が大きく変わります。市場並みの成績で運用すれば良いというような生ぬるい雇われマネージャー的な目標ではなくなるわけなので、ここで絶対収益という発想が芽生えてきます。

しかも、それだけではありません。実は、ファンドマネージャーが更に絶対収益を目標にしたくなるような仕組みがヘッジファンドには取り入れられています。それは成功報酬というニンジンがぶら下がっている仕組みです。運用により上がった利益の20%程度をファンドマネージャーが投資家より成功の報酬としてもらえるような仕組みが標準的です。例えば、100億円を預かり運用し20億円(20%)の利益を上げた場合は、ファンドマネージャーの報酬は4億円程度見込めます。大手のヘッジファンドのファンドマージャーの年収3000億円とかニュースが流れるのはこのような背景があるわけです。

その結果、ファンドマネージャーは、自分のお金の運用で成果をあげる目的と、成功報酬を稼ぐことを目的で収益を上げるチャンスがあれば、ボロ株や優良株などの区別なく積極的に投資を行うようになるのです。神代は自分たちが道塾の学校運営資金を任されている以上、絶対収益を求められることと、このようなヘッジファンドの投資スタンスが重なることからこのように説明したわけです。

次回以降、絶対収益を求める運用手段を幾つか取り上げて投資の鉄則を見つけ出します。個人投資家には必ず必要となる成功への鉄則がそこにはあります。

今日の鉄則!
ヘッジファンドは死に物狂い。だからこそボロ株にも手を出す。
→投資の対象を限定しているうちは、どのような市場環境でも収益を上げる絶対収益の実現は難しい。最終的には色々な投資先を検討できるレベルを目指せ!