6時間目 歴史に裏付けされた投資の格言を侮るな!


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孝史が投資部主将から入部の勧誘を受けている最中に、同じ部屋で先輩部員たちは黙々と相場と向かい合っていました。その後、株式相場、為替相場ともに動きが少なくなり、この後も動きが出る材料も少なそうであった為、部員たちは「今日は商売にならないから閉店」と投資を止めて麻雀に戻るのでした。
投資部の目標は年率8%で資産運用すること。相場の動きが少ないからといって麻雀で遊んでいる余裕はあるのでしょうか。
高い目標を実現するには、毎日24時間相場にべったり向かい合う必要があるように思われますが、実はこの行動はある格言により正当化されたものでした。

休むも相場

休むも相場」。大変有名な投資格言です。通常、株式投資を始めてみると分かりますが、投資しない期間を作るのは容易ではありません。それは、人間が欲望にまみれているからです。 “得をしたらもっと得をしたい、損をしたらすぐに損を取り戻したい“ このような強欲です。つまり、得をしても損をしても常に投資意欲が薄れることはないのが人間です。だからこそ、この格言では、常に売り買いをするだけが良いのではなく、休むこと(売り買いをしない時間)も大事な株式投資の手段だと投資家をさとしているのです。

「人間の欲には際限がないのだよ」という言葉で、相場を休めない人間心理を説いた日本の誇る伝説の投資家がいました。山種証券の創業者である山崎種二氏です。米問屋の丁稚奉公を皮切りに米相場・株式相場で巨額の財を成した伝説の相場師です。そんな彼が、1920年の株価大暴落で大損害を被ってこのような言葉も残しています。“相場というものが分かりだしたのはこの頃だ。休みなしに強行軍すると、兵隊はバタバタ倒れる。休みもはさまねばならぬ。「休むも相場」というが、まったくそのとおりである。”

実は、山種氏は、米相場では「売りの山種」との異名をとり、株式相場では「買いの山種」、「売りの山種」の両方の異名を持つほど活動的な投資家です。その彼が、相場を休むことを薦めるからこそ、この言葉に重みを感じます。

損して休むは上の上

山種氏は、1920年代に大損をしても相場と冷静に向かい合いました。しかし、普通の人は大損をすると頭に血が上り、仇を取るかのようにすぐさま株式投資を始めるのがほとんどです。このような時に投資をしても冷静さは全くなく、また身の丈以上に大金を投じるケースが多く、かなりの確率で損をするのは間違いありません。
この無謀な行動を戒める格言で「損して休むは上の上」というものがあります。損した時にこそ自制が働くその精神力。これこそが上の上ということです。

買うべし買うべからず

さて、あなたが、この山種氏の金言や“休むも相場”、“休むは上の上”という相場格言を信じて、投資活動を控えているときに次のような声をかけられたらどうしますか?
投資経験の少ない友人が儲けを出していました。“投資を休んでないで売り買いしなよ、儲かるのは間違いないよ!買うべきだ!”など声をかけてきました。ぐっと堪えることはできますか?そのような時の為に、是非覚えておいて欲しい格言があります。「買うべし買うべからず」です。いつもは株に関係していないような人まで強気で買え買えとあおるような時は、株価は高く天井に近く、買ってはならない水準のことが多いのです。また、株式に関するニュースが新聞や雑誌で頻繁に取り上げられると、株価がその後大きく下落することが多いのです。

この章では、相場を休む、そして冷静に見るということをお伝えしました。普通は、株式の買い方などに関する相場格言を耳にする機会が多いと思いますが、たまには冷静になるための格言を思い出してください。まさに金言です

今日の鉄則!
歴史は繰り返す。

→ 株式投資の世界では大変参考になる格言や金言が存在しています。どんなに調子が良くても、どんなに調子が悪くても冷静になって相場に臨んでください。